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2005年12月27日

エロゲ舞台としての学園論

身辺雑感/脳をとろ火で煮詰める日記: エロゲユーザーと劇中人物の年齢ギャップの傾向について
 個人的には学園ものが売れる(もしくは作品数が多い)っていうのは、舞台として学園の使い勝手がいいためだと思うのですよ。

 エロゲのキャラクターってのは、プレイヤーを飽きさせない、また少しでもプレイヤーの目を引くためにかなり個性的である場合が多いです。個性の方向性は千差万別ですが、まずもって現実世界にはいないような人間が跳梁跋扈しているのがエロゲのシナリオだったりします。今年、話題性において1位・2位を争う、つよきすなど、異能者ものでないのにも関わらず壮絶な個性と個性がぶつかりあうシナリオでした。

 このような変なキャラクターが登場し、イベントが発生するエロゲシナリオですが、これらを吸収できる舞台として最も適当なのが学校なのではないかと。学校というのは変な要素を盛り込みやすいんですよね。変な伝統をもつ学校、奇行が目立つ友人、何をやってるんだかわからないクラブ活動など、現実世界でも学校という場は変なものを内包してきました。そのため、えらく変人の多いエロゲシナリオでもある程度のリアリティを保つことができるのではないかと思います。

 キャラクターだけなら学校と同様にキャンパス(大学)にも盛り込むことができると思います。奇人というだけなら大学の方が出しやすいかもしれない。しかし、大学はクラスというものが無いか、もしくはその枠組みが弱く、球技大会・文化祭などの対抗・一致団結イベントが起こせません。こういったイベントは、主人公などの心情の変化に結び付けやすいため、それが使えないのはちょっときびしいのかもしれません。(そのため、キャンパスものでは、物語の主軸を大学生活外にもっていくことが多いように思います)。

 また、学校についてはキャラクターが動かしやすいのも特徴ですね。学校の生徒には勉強という基本的なベクトルがあるのですが、あまりそれを気にせずに行動させることが可能です。部活動という形で、さまざまな分野に触れさせることもできますし、夏休み・冬休み等のイベントで大きく移動することも可能です。

 最後に、学校はプレイヤー全体的に共通の認識が得られるというのも大きな要因かと考えます。プレイヤーほぼ全員が経験しているはず(18禁ということを考慮すると)なので、世界に浸るのが楽なんだと思いますよ。たとえば修学旅行などは、たとえ行っている場所がぜんぜん違ったとしても、その雰囲気は体が覚えているんじゃないでしょうか。

 そんなわけで、学園ものが売れる理由は「舞台としての学園が、エロゲには最適だから」だと考えられます。これは学園以外がよくないというわけではなく、作る側として学園ものが作りやすい、共感を得やすいという意味です。そのため、多くの学園ものが発売されますし、確率論的に売れるものも多くなるでしょう。これからも懐が深い学園はエロゲの舞台として、多く用いられることでしょう。 

学園もの以外でのおすすめ
パルフェ ~chocolat second brew~ (主人公は大学を休学してメイド喫茶店長に)
白詰草話-Episode of Clovers- (主人公はとある研究機関の研究員)
家族計画 (主人公は店長から有望視されるアルバイト)
斬魔大聖デモンベイン (主人公は探偵)
巣作りドラゴン (主人公は巣作りを始めたドラゴン)
BALDR FORCE (主人公はハッキング集団の一員)

 やっぱり、数は少ないかもしれない。
 ちなみに、主人公年齢が上がりすぎるとほとんどが陵辱物になるので注意。

 あと、エロゲにおける学園ものは、ほとんどが学園+○○見たいな感じで複合していることが多いですね。特に多いのは異能者ものか。上記の作品は、主たる舞台じゃないけど主人公が学校の生徒とか、そういうのも除いてみました。

投稿者 nombi : 2005年12月27日 00:13

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