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2006年06月08日

2ちゃんねるまとめサイト問題雑感

http://ekken.blog1.fc2.com/blog-entry-167.html(かーずSP)
 大手サイトが軒並みつぶれるなど、大きな事件となったこの問題。まとめサイトもあるんですが、あまりにもVIPサイドよりの内容になってるので、参考にのみとどめておきます。

 さて、今回の事件においてVIPPERの敵とされたのが、blog連と呼称される2chまとめサイトの運営者たちでした。2chまとめサイトとは、そのままで、2ch(特に最近はVIPが多かったけど)のスレの内容をまとめて(ネタを選り分けて)、blog形式で掲載するサイトの総称となるでしょうか。わざわざ2chにまで行って、面白そうなスレを探そうとは思わない人たちに好評なサイトでした。また、2chのスレは一定時間で落ちてしまうため、blog形式にすることにより、いつでも参照できるようになるのも特徴です。

 これらのサイトにはバナー広告(特にamazon)が多く、2chのスレを利用して金を稼いでいるのは許せない、という問題提起が事件の始まりでした。こういった意見は、大手サイトで広告バナーを置いているサイトであればどこでもこういったことはささやかれます。大手個人ニュースサイトしかり、テキストサイトしかり。LOGIC&MATRIXはその辺をネタにしてしまいましたが。

 さて、それでは今回、どうしてこのような問題になってしまったか。自分は理由が3つあると考えています。

 1つ目は、2chのネタを掲載していたという、根本的な点。まぁ、普通の人間の大部分は自分のふんどしで相撲を取られることを嫌うもんです。webのシステム自体、基本的にふんどし貸し借りシステムなのですが、感情的にはなかなか許せなかったりします。
 個人ニュースサイトは毎日毎日、多数のリンクを他サイトに貼りますが、それで敵に回したとしてもリンクの数の分。しかも、リンク先も同じようなことをしている場合が多いので、トラブる可能性は低いです(ただし、リンク先が一方的に被害を受けた事例等も存在しますが)。これに対して、掲示板のネタを扱うということは掲示板の住人全員を敵に回す可能性があるということです*1。
 守勢に回る管理人と攻勢の無数の人々では勝負になりません。

 2つ目は、まとめサイトのほとんどがblog形式だったこと。ここで重要なのは、コメント書き込みです。まとめサイトで取り上げるスレのパターンとして、スレ主があるお題を出して、それにネタでレスしていくパターンが多いわけですが、このような場合、まとめサイトにコメント欄を設置することによって「新たなネタコメント → 盛り上がり」のパターンが成立することもあるわけです(大体のコメントは「>>○○ ワロタ」とかその程度ですが)。
 このように、まとめサイトとしてはプラスも多いコメント欄ですが、サイトの炎上というのはどうしても外部の人間が書き込める場から始まります。昔は各サイトの掲示板でしたし、今はブログのコメント欄。特に、物量で圧倒する2chの力が一番発揮できる場といえます。

 3つ目は、一つの予想なのですが、blog連に対する扇動型の攻撃だったのではないかというものです。「ハレ晴れユカイ」「キミキス」など、ネット上で話題になった商品が、blog連の扇動によってブームになったのではないかという意見があり、その辺はある程度的を射ていると思います。
 さて、このblog連に対する攻撃時に、反blog連(?)の行ったことが、扇動によるblog連の壊滅だったのではないでしょうか。特に今回、攻撃の主役となったのはニュー速VIP、通称・VIPの住民たちでした。さて、このニュー速VIP。主な住民層はかなり若かったりします。ちょうど、電車男あたりで2chに目が向いた若者世代が見つけた面白い場所だったのではないでしょうか。
 この世代をうまく利用して、blog連攻撃に結びつけた人物がいるような気がするんですよね。中高生とか、無駄にまっすぐで無駄に攻撃的で無駄に自分の正義に従順ですからね。反blog連のような組織の存在を信じてやみません。

 さて、うだうだ書いてきましたが、うちのサイトはamazonのアソシエイトリンクはっても、買うのは自分だけですし、そもそも一日あたりのHIT数が100HITに満たないですし、反blog連に敵としてみなされないというかサイトの存在を知られないはずなので、安泰です。駄目ですね、中途半端にまじめな文章書こうとすると。

*1 ちなみに、2ch住民は自分たちが他サイト等からネタを引っ張ってくるのは当然と考えるため、まとめサイト等でネタを使われることは一方的にネタを取られた気分になったりします。この辺は、ネット上の掲示板、という特殊な場がもつ雰囲気なのでしょう。日本古来の「公共の場」的概念とネット初期の「アンダーグラウンド」的概念の融合と言えるのではないでしょうか。

投稿者 nombi : 2006年06月08日 00:37

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