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2006年10月28日

"必修科目逃れ"まとめwiki

http://www20.atwiki.jp/hisshuu/pages/1.html

 何が問題なのかわからなくなってくる。特に当事者だと。

 高校が必修科目をカリキュラムに組み込んでいなかったと言う問題。リンク先の高校リスト-広島のところにもあるが、2001年に広島でこの問題が発覚していたのにもかかわらず、この状況だ。教育委員会の管理不足、高校側の認識不足と言ってしまえば簡単だが、これはそんな簡単な問題じゃない。日本の教育というものを問いかける問題なのである。
 高等学校教育指導要領の第1項には高等学校の必修科目が書かれている。必修科目は最低で国語で2、地歴公民で6、数学で2、理科4、英語2である(主要5教科について)。われわれの感覚で行くと、国語・数学・英語の必須単位が非常に少ないことに気がつく。これら3教科については、週のうち1日以外は授業があったように思う。
 さて、これに対し、センター試験の点数配分は一般的な理系国立で国:数:理:社:英=2:2:2:1:2、文系で国:数:理:社:英=2:2:2:2:2(理科2科目が必須になったはずだよなぁ…)あたりである。つまり、必修単位数とセンター試験の点数配分でかなりの違いが生じているのだ(これについては、センターが国・数・英について必修以上の試験範囲を課しているからでもあるが)。つまり、大学が欲しい人材と高校が送り出そうとしている人材のミスマッチが生じているのだ(と書いてて気がついたけど、情報って数学に含まれるのかにゃー。でも情報って数学分野のちょっとした選択科目だった記憶がある)。
 国・数・英のミスマッチについては高校ごと、コースごとの違いを生むための処置なのかもしれない。英語科では国語・数学を減らして英語を増やすようにするだろうし。だがしかし、センター試験・国公立試験を受けるとなれば、国語は現代文・古文・漢文をそろえる必要がある(国語総合では足りない)し、数学はⅡBまで習得する必要がある。現場はいっぱいいっぱいなんじゃないだろうか。
 確かに、現在の3年生に対する処置は重要だし、今回の事件に至った経緯の解明も重要だと思う。だがしかし、さらに考えてもらいたいのはこの必要科目のミスマッチが存在することなのだ。

 自分自身は地理および日本史のどちらも履修していないし、倫理を履修していたにも関わらず、政治・経済を履修していない。単位不足である。地理・日本史の授業は世界史、政経の授業は数学あたりにでも振り替えられていたのであろう。
 卒業した後なのにこんな微妙な気持ちになることを避けるため、また、教育指導要領の影響が小さい私立校の入試独走体制を防ぐためにも新たな制度作りは必要であると考える。

投稿者 nombi : 2006年10月28日 22:30

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