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2007年07月30日
らき☆すたなるもの(3)
インフラただ乗りと言われたYoutubeをさらにただ乗りする形でニコニコ動画は躍進を始めた。最初は動画を見て、グダグダ語っている場所であった。だが次第に、その人口の多さ・感想の得やすさから映像作品の作者、特にアニメ動画をつなぎ合わせるなどして新たな動画を作るMAD作者(*1)の発表の場として注目を集め始める。
2月末のYoutubeからの締め出し、3月初のγバージョン開始によりYoutubeからの依存体制から脱却。新たなニコニコ動画文化が構築され始める。新ニコニコ動画、最初の新作アニメが2007年4月期のアニメだったのだ。
前述の通り、らき☆すたではOPにダンスを採用した。さらにOP曲がちょっと聞いただけでは解読不能な歌詞(*2)で話題になったのだ。こういったわかりにくいものと言うのは、注目を集め、さらに何度も聞こうという気になってしまう。OPの再生数は跳ね上がった。
さらに続いたのはMAD作者であった。ハルヒEDを利用したMADを始め、他アニメのキャラを使ったもの、AA(*3)を使ったもの、果ては自らアニメを書き下ろす者まで現れ、らき☆すた関連MADが話題を集めるようになる。
となると、興味をそそられ本編を見る人間も増える。実際のところ、再生数・リスト登録数などを勘案したランキングでは毎週上位にらき☆すた本編が来ていた。こうなると、本編の内容を用いたMADを作る人間が出てくる。本編を用いたMADを理解できる視聴者が多くなったためだ。こういったサイクルが繰り返されて、らき☆すたファンが増加した。
こうして、現在、らき☆すたはニコニコ動画でも人気ジャンルの1つとなった。2クールであるとされるため9月末には放送が終わるだろうが、1つの成功の形を導いたと言える(*4)。
さて、3回にわたってお送りしたこのシリーズ。成功には原作の面白さもあったのだろうが、それだけではない力によって人気が生じたのではないかと考えて書いてみました。それにしてもメインキャラ4人のうち半分が天然と言うのはバランスが悪(以下略
*1 MADは英語そのままの意「馬鹿げている」から来た模様(wikipediaより)
*2 「あーいまーい3センチ」から始まる狂気しか感じない歌詞。ちなみにその前期の人気アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」2クール目のOP曲はそのまま「解読不能」と言うタイトルで、しかもボーカルの滑舌が悪くて本当に「解読不能」となり、ニコニコ動画でも話題になった事を併記しておく。
*3 当然ながらアスキーアートの略。某アニメだと「アークエンジェル」になったり。そろそろ英字2文字の略は限界に近づいていると思う。
*4 ちなみに現在は本編がアップされた場合、すぐに削除されるそうである。
7月30日(月)
● 書き上げられてよかった。途中で止まったら後で何といわれるかわかったもんじゃな(以下略
● さーて、次は何について書こうかな。しばらくblog書いてなかったからネタは貯まってるんだよね。問題はそれが書き上げられるかどうか。
2007年07月29日
7月29日(日)
● まさか2回で終わらないとは思わなかった。今では後悔している。
● 山芋はこれまであまり使わなかった食材だったんだけど、すり下ろして卵入れて適当な具材入れて焼けばお好み焼きよりふわふわでおいしいです。ぜひどうぞ。
らき☆すたなるもの(2)
さて、昨日の記事ではらき☆すた放送前の状況を説明するので終わってしまった。その続きである。
らき☆すたの放送が決まった時点で、ネットでは原作から勘案した上で評価は微妙であった。アニメ作成能力の高い京アニが見るからに紙芝居アニメ(*1)になりそうな原作を選んだためだ。
しかし、らき☆すたはハルヒの成功をある程度受け継いだ形となった。そのポイントについて述べていきたい。
・OP・EDダンス
ハルヒのEDダンスはかなり有名になったが、同じような表現をらき☆すたOPに使用した。
・前評判よりはマシな内容
ハルヒは第1話に自作映画の回(*2)を持ってきて一度落としておき、その後は普通に展開する事によってむしろ徐々によくなっている印象を与えた。らき☆すたは上記の通り、放映前はあまり評価されてなかったところをミスなく作ったのが高評価となった。
・ハルヒ(その他、京アニが手がけた作品)の二次使用
主要メンバーの一人であるこなたは重度のオタクという設定であり、ハルヒグッズを買ったり、(コスプレ喫茶で)ハルヒのコスプレをしたり、直接的にハルヒネタを出してきている。ハルヒ関連声優ネタも多く、元ネタを知ってる人はより楽しめる感を演出している。
・アニメスタッフの遊び心
アニメスタッフオリジナルの遊び心が表現されたのも要因の一つ。ただし、ハルヒは隠れた遊び心(*3)であったがらき☆すたではかなり目立つ(*4)ようになっている。この辺は原作で引っ張れるかどうかが関係しているのかもしれない。
ハルヒでの成功を糧にこれらの仕掛けがらき☆すたにはなされた。さらに、この人気を増長したのがネット界での時流であった。ニコニコ動画は2006年12月12日に開始、翌年1月からβサービスとなり大きな流れを作り始める。
(以下、続く)
*1 動きが極端に少ない作品の事を言う場合が多い。らき☆すたはほとんどが会話のカットで成り立っており、静止画+口パクでかなりもたすことができると考えられた。
*2 素人が作った自主映画を追っているため、内容は薄く表現も酷い。むしろ、素人映画が陥りがちな現象を克明に表した事が評価されたり。
*3 たとえば長門が読んでる本のタイトルとか。
*4 アニメ店長…。
2007年07月28日
らき☆すたなるもの
男がすなるらき☆すたなるものを、nombiも語らむとて、語るなり。
というわけで今回の話題は今年の4月から放送開始、ネット上ではトップレベルの人気を誇り、聖地巡礼(*1)が問題(*2)になるほどにまでなったアニメ「らき☆すた」の人気に対する考察である。
さて、らき☆すたが人気作となった理由はいくつか考えられる。だが、ここでは主な人気の要因と考えられる、ハルヒ世代の回収とMADについて書こうと思う。
2006年4月。いろいろな意味でネット界に大きな影響を及ぼしたアニメが放映される。それが「涼宮ハルヒの憂鬱」であった。同作品は2ちゃんねるのニュース速報VIP板(通称・VIP)の強い後押し(*3)を受けて広まり、支持・不支持に関わらず大きな影響を及ぼす。ハルヒは7月に予定通り1クールの放送を終える。
問題はそのファン層がどのように動くかであった。7月から放送のゼロの使い魔・灼眼のシャナなどの釘宮アニメ(*4)はある程度の人気を集めたものの、流れを完全に継承する事は出来なかった。ここから翌年4月まで、アニメファン層は分散している状況が続く(それが当然なんだけど)。
その状態はらき☆すたの放映が決定し、その製作会社がハルヒと同じ京都アニメーション(京アニ)に決まった時点でも変わらないと思われていた。らき☆すたはあまりにも動きが少なく、作画・動画能力が高いと考えられていた京アニにはもったいないと考えられたのである。
(以下、続く)
*1 いわゆる聖地とはそのアニメの舞台となった地。その地に赴く事を聖地巡礼と言ったりする。冬のソナタのロケ地を巡るおばちゃんや尾崎が死んだ家に赴く尾崎ファンなどと行動理念はさして変わらない。
*2 地元民のblogを発端に新聞でも話題となる。双子の主要キャラが鷺宮神社をモデルとした神社の娘であるため、訪れる場合が多いらしい。絵馬にキャラのイラストを入れるなどの行為が見られる。
*3 ED曲「ハレ晴れユカイ」はオリコン週間5位を記録。しかし、その流行はVIP関係の記事を書くblogによる作られた人気であるとされ、それらの書き手は一気にVIPから追い出されれる。
*4 「ゼロの使い魔」「灼眼のシャナ」は同時期に放送され、どちらもヒロインの声優が釘宮理恵、しかもツンデレということでこう呼ばれたりもした。
7月28日(土)
● 久々に雑記かこうとしたら、いつもどんなテンションの文章書いていたか忘れていて、書き出しに困ってもいいでしょー。特に他で文章書いているからわからなくなっちゃうのよね。
● メインPCが調子悪いのでちょっと泣ける。